八町村現状報告:葛尾村(3)

八町村現状報告:葛尾村(3)

あとは、村の中で盗難が酷かったということもあって、特別警成隊が組織されています。
また、避難先の三春町さんの空き校舎を利用して、小中学校を再開しています。大体、小中合わせて20名くらいの人数だと聞いております。
仮設でどんなことをしているかというと、パッチワーク教室、ものづくり教室をしています。木のぬくもりを感じる作品づくり、これは「男の城」と地元で呼んでいるんですけれども、木工場をお父さんたちがやっています。持て余している時間を有効に使おうということで、このような取り組みを行っています。
そして、こちらは「かつらお子供絆クリスマス会」。僕も参加させてもらっているんですが、離れ離れになった子供を集めてクリスマス会をやろうということで、これまでに3回やっています。活動が小さいのでなかなかメディアに出てくることは少ないんですけれども、このように皆さんしっかりと活動しています。
復興計画は資料に載っています、今日は時間がないので割愛させていただきます。
除染について。モデル除染ということで山林の一部を除染してから、本格除染にはいります。ここで思い出してほしいのは、葛尾の大部分は山林だということです。山林の除染がどれほど効果があるのか、そして、どこまでできるのかということが心配されています。だって、家の真後ろが山なんですもの。例えば、平地で除染しても、山から転移してくるのではと心配になってしまうんですよね。安心だとどれだけ思っても、やっぱり心配は尽きない。安全かどうかというより、気持ちの部分もかなり大きいのかなと思います。
そのような状況の中、H26年に「葛尾村に帰村を判断するのに必要な情報・条件はなんですか」というアンケートが行われました。アンケートに回答している方が結構高齢なので、そういった年齢層の方が考えていると捉えてください。必要な条件の一番は、やっぱり水道。葛尾は沢水を利用したりしているので、水がかなり心配だと。あとは、学校、インフラが続きます。

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