参加者の声_広野町視察

参加者の声_広野町視察

参加者の声① Yさん(30代/男性)

 普段広野町を中心として活動をしていますが、個人では行けない場所というのがどうしても存在します。見られない場所については伝聞に頼らざるを得ません。その情報に確度は求められず、語ることが出来ません。今日連れていって頂いた場所は、近くて遠い場所ですが広野町を語る上で重要な場所ばかりでした、そこにようやく入れたことで広野町を語る幅は拡がり、また地域が抱える課題の構造を理解することに役立ちました。

 とかく誤解され、時には否定されることもある双葉郡の営みについて、課題は多々ありますが、正確な情報に基づき発信し、理解を社会に求めていきたいと思います。

参加者の声② Eさん(30代/男性)
 振り返りでも多くの方が触れられておりましたが、私も「ふたば未来学園」が最も印象に残りました。「もの」「こと」の視察の中で他所より「ひと」要素が強かったからだと思います。 「ふたば未来学園」はあまりいい噂を聞いたことがありません。そして(本当はそんなことないのかもしれませんが)私には中に入る機会が今までなく、なのでちょっと閉鎖的な印象を持っていました。余計なお世話でしょうが、それでますます心配になってしまうんですね。 生徒のプレゼンの中に(地域住民向けに開く)「カフェ」の話が出てきて驚きましたが、文化祭だけだったということなので、今後に期待したいと思います。いろいろ難しいのでしょうけども「学内」で開かれれば、マチの人が入っていくことができる。「カフェ」そのものには優秀な生徒しか出てこないかもしれませんが、入ってしまえば自然といろんなことが目に入る。日常的に「外」との接点ができるのは、この学校の成立背景を考えても、とても良いことなのではないかと思います。
参加者の声③ Oさん(20代/女性)
 私は現在、広野町内にある職場に勤務しており、働いている町がどんな町でどんな魅力があるのか知りたくなり視察に参加させていただきました。今回の視察は家と職場の往復しか知らなかった私には感動の連続でした。それと、同時に広野町の今を見ることができたのかなと思います。  私が一番興味を持ったのは防災緑地の建設現場です。まだ、建設の途中で茶色の山だったけどあそこに浜街道が開通し、完成すると広野町の新しい観光スポットになるのかなと思いました。また、緑地を3つのフィールドに分け管理をすると伏見さんからお話を聞いた時ぜひ、参加したいと思いました。私自身、いわき市で防災林の植樹活動や里山再生プロジェクトに参加しておりそこで学んだ事を広野町の為に役立てたいと感じました。職場でも広野町は自然がとても素晴らしいのに整備が行き届いていない。これではもったいないとの声も出ています。また、歴史的価値がある高倉城跡の整備が不十分。まだまだ広野町の魅力が埋もれているなどの声も上がっています。私はこういった自然や歴史などに着目して広野町を盛り上げていけないかと現在、職場の仲間と考えています。 今回の視察を通して感じたことはこれから復興に向けて盛り上がっていく町だという事です。それと、同じくらい課題も多くあると感じました。復興だけでなくその課題にも目を向けもっと多くの人が町に戻ってこれるようにこれからもっと頑張らなくてはと思いました。貴重な体験をありがとうございました。
参加者の声④ Kさん(40代/男性)
 父方の実家が広野町だったこともあり、視察中に見付けたお地蔵さんは「イボ地蔵」と聞いてました。お地蔵さんの周りにある石を持ち帰り、イボをこするとなおるんだとか(笑)震災以降諸外国の作業員をみた時は驚きでしたが、今では落ち着いてきたように感じました。 魚屋さんや洋品店さんが取り壊しをされてしまっており寂しい部分もありますが、これからの変身ぶりに興味ありです。 夕筋をはじめ、かつて海釣りで遊んだ海岸沿いの変貌に驚きでした。防災緑地については、「ここまで出来たか…」という思いと「広野の海は…」といった不思議な複雑な心境でした。 未来学園訪問。高校生は高校生なりに頑張っているんだなぁ… 自分もこの子たちに負けないように頑張らねば… いい刺激を頂きました。 ランチをした二つ沼は意外に人が多くて驚きでした。その昔戦があったとか、二つ沼で蜆がとれたとか農業試験場で畑が広がってたなんて感じさせないけど、広野町の顔の一つであることは間違いなさそうと再確認させていただきました。 改めて見てみると思っていたものと変わっていたりして貴重な時間となりました。ありがとうございました。

参加者の声⑤ Tさん(40代/女性)

 私は、2012年4月から1年間、復興支援事業を持っていた地元松戸市のNPOスタッフとしていわきに頻繁に通い活動をしておりましたので、今回は一時期深く関わった場所や人を再訪するつもりで3泊でいわきに滞在し、その中で広野町視察へも参加させていただきました。視察ツアー中に交わした他の参加者さんとの会話から、今回の視察ツアーは地元の方やいわき市内の方にとってもなかなか入ることができないところを訪問できた貴重な機会であったということを知りました。丸一日の行程は、最後の振り返りも含めて本当に盛りだくさんで、1つ1つの場面を今思い浮かべても様々な思いが行き交います。それを言葉にしはじめたらきりがなくなってしまうので、ここでは、一番自分の心に残ったふたば未来学園のことを中心に書くことにいたします。 ふたば未来学園のことは、平田オリザさんが関わることを取り上げた記事で知りました。その時、このこと、つまり平田オリザさんが関わることがどうか、というよりは、ふたば未来学園が開校するということについて、どう捉えたらいいかわかりませんでした。このような表現は角がたってしまうかもしれませんが、あえて表現しますと、高校生が復興のための道具にされてしまうのではないか、というような疑いの思いがあったことは否めません。少なくとも私の周辺にはこのような感覚でみていただろう人は複数おりました。でも、今回、実際に、ふたば未来学園に入学して生き生きと自分の活動を語る生徒さんの姿を見れたことで、この辺の捉え方が変わりました。それは、この学校の是非を判断するのは、次世代の人たちがすることであって、今わかりはしないんだというふうにです。今は、「ここにすでにこうやって一生懸命に学び、活動している生徒がいる」だから、「この若き思いやエネルギーを利用したり壊したりしないよう周囲が見守り応援していくことが大事なんだ」と思っています。 今回お会いした生徒さんは、学校の理念に合った模範的な生徒さんであろうことは心に留めておく必要はあるにしても、少なくとも、感受性の豊かな時期に震災・原発事故、避難生活といった事柄を体験し、その体験から何かをしたいと駆り立てられる若いエネルギーを、思う存分投入できる場が、その思いを受け取れる器としての機能を持っている場が、「学校」という形態で双葉郡に存在することは貴重なことだと思いました。5年後、10年後、20年後どうなっていくのか、遠くからですが応援しながら見守っていきたいです。学園祭などの機会を見計らってまた訪れたいと思います。 最後に、今回、双葉未来会議の主催で双葉未来会議のコアなメンバーの方々と一緒のツアーに参加できたことはとっても貴重な体験でした。FB上で見ているだけの者の勝手な解釈ですが、いわき未来会議や双葉未来会議というゆるやかなチームには、目先の結果や効率や数値といった図りやすい価値に惑わされずに一匹オオカミ的に日々の暮らしを守るために、大切な人たちの暮らしを守るために、静かに闘っている人たちが、連なっていらっしゃると感じます。このようなネットワークは、今この時代にこれからの地域社会を創っていくにあたって、最も重要で貴重な財産なのではないでしょうか。地域の潜在能力といいますか、力強さを感じました。このような重要な動きを創っている人たちの中に混ざって時間を過ごし、自分自身の地域での活動にとって大切なことは何かを心の中で考えることができ、貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

参加者の声⑥ Mさん(30代/女性)

 昨年末の双葉郡未来会議の後、初めて双葉郡の一部を廻ってみました。川内村、富岡町、楢葉町、広野町。川内村には実際に車を降りて天山さんでお蕎麦を頂いたり、お土産を買いにいったりしたのですが、他は車で通る位しか出来ず、今回このような機会を頂いて実際に現地の皆さんに案内をして頂きながら廻れた事、そして、自分だけでは絶対に行けなかった場所へ行けた事は本当に貴重な体験になり有り難かったです。 今回廻って、どこもがとても印象に残る一つ一つでしたが、まずは広野駅。私は今回も車で行ったので、初めて行った感じなのですがシートに敷かれた手作りクッションに寒い日でしたが心温まった瞬間でした。電車が通っているという普通の事でも、きっとそこまでの道のりは大変だったのだろうなと感じました。また発車時の音楽が印象的でした。 その後に廻った巨大防潮堤は実際に体験出来た事は個人的にすごく興味深く、貴重な体験でした。私は今海の近くに住んでいる事もあって、東北エリアの巨大防潮堤問題にもとても関心があるのですが、実際に防潮堤を作る事でもちろん守られるものが、ある一方で失われるものもあるという事を改めて考えさせられました。その後に見せて頂いた防災緑地もこんな風にもできるのかとすごく勉強になりました。 ふたば未来学園に関しては、メディアの発表ぐらいしか知らず、講師陣などの内容を見る限りではすごく興味深い内容で、将来ここに通った子達はどんな大人になっていくのかすごく関心がありました。実際に直接お話を聞けて高校生達の前向きに歩む姿勢にただただすごいなと思う一方、みんながみんなこんなに意識高くいれるわけではないと思うので、ここに通わない、または通っていてもそんな風に思えていない子達はどんな心境なんだろうと思いました。地域でのいろんな課題がある中、他の高校を失くしてでも作る意味、そこで目指す物はなんなのか。未来学園の今後にこれからも注視したいと思っています。 二つ沼でのランチは思ったよりもお客さんが居て、お料理もあの内容で800円と安く唐揚げもおいしくて大満足でした。 Jヴィレッジでは実際に東電の方のお話をきけて少しですが状況がわかった気がします。ただやはり駐車場の問題などもある中オリンピックに向けて返還しなくてはいけないというのは疑問が残りました。というか率直に言うとまだ早いような気がしました。その辺はどうなんでしょうか… 火力発電所はあんな風に実際に中に入らせて頂いて、制御室なども見せて頂いて少しドキドキしました。私たちが毎日のように使っている電気の原点。毎日精一杯稼働して頂き、それ故に私たちは便利に現在を過ごせている。当たり前に使えている物や出来事の背景を知るというのはすごく勉強になります。3月は地元の方のみとの事でしたが、原発の方も是非一度行ってみたいと思っています。行く事でまたいろいろ知る事が出来、考える事が出来ると思うので。 総体的なまとめとしては、本当に参加して良かったと思いますし、また今後もこんな風な企画があれば是非参加してみたいと思っています。一つ悔やまれるのはもっと事前に行く所の予習をしておくべきだったなと思いました。今回あんな風にいろんな方から直接お話をきけると思っていなかったので、質問もあまりする事が出来ず、もったいなかったなと思ったので、今度は事前にちゃんと予習してから参加したいと思います。