「双葉郡未来会議 season6 ~八町村だヨ!全員集合~」開催レポート

「双葉郡未来会議 season6 ~八町村だヨ!全員集合~」開催レポート

「双葉郡内で、民間レベルの連携を生み出したい。双葉郡未来会議で出来た繋がりや情報の共有は必ず、この先のそれぞれの町村、町村民の今後の対応、立て直しに役立つ。出来ることから始めていきたい」。この想いのもと、双葉郡未来会議season1、sason2、season3にて各町の現状報告をしてくれたゲスト集まってもらい、(川内村のみ欠席)、最近の各町の状況と、「連携・恊働を図るとすればどんなことが出来るか?」を話し合いました。後半では参加者全員の中で連携や恊働のアイデアを募り、「言い出しっぺサポート体制」・「県外支援者への宿泊先提供」・「市民活動サポートセンター準備室の設立」・「双葉郡女子会」・「双葉郡ユース会」の5つのテーマで分科会を開きました。この分科会をキッカケに、「双葉郡ユース会」・「双葉郡女子会」が発足し、「市民活動サポートセンター」は「ふたすけ」という名前で活動を開始しました。

 

クロストーク 〜連携・恊働を図るとすればどんなことが出来るか?〜

【司 会】平 山:それぞれ、自分の町やご自身の現状について教えてください。

【広野町】遠 藤:season1では帰還に関する問題点として、治安に対する不安、買い物場所の不足、町のにぎわい不足を挙げました。
 それから1年が経ち、治安に対する不安も多少なり解消されてきています。行政による夜間のパトロールであったり、通学路となる街中では制限速度を設けたり、朝晩子供たちが歩くときにはパトロール等をして、子どもたちの不安と治安を守っています。また、役場前には商業施設ができて、町内に住む我々は本当に助かっています。それから、各町内で行われていた祭りを頑張って再開しようと、行政も入って実施する動きも出てきました。
 今月末には、今年度で3回目となる「国際フォーラム」が広野町で開かれます。広野町だけでなく、郡内を繋げていこうと頑張っているところです。
 来年(2017年)4月に借り上げ・仮設住宅の供与期間が終了するわけですが、これも住民が帰還するという意識に向かって迫ってきているのかなと思います。

平 山:ふたば未来学園高校は、広野中学校の校舎を間借りしているんでしたよね。ふたば未来学園の新しい校舎ができるのは?

遠 藤:再来年の31年の4月には。

平 山:ふたば未来学園は開校2年目で、来年度ようやく3学年揃うことになります。広野町は、双葉郡の復興に貢献していただいているので、今後ともよろしくお願いします。
 広野町から一歩進むと楢葉町がありますね。楢葉町はどうですか?

鈴 木:コンパクトタウンはほぼ造成が終わって、災害公営住宅を建てているところです。農業では、今年はじめて天の粒が出荷になったので、ぜひ皆さん食べてください。
 11月4日現在で、358世帯718人、人口比率でいうと9.75%の人が町内に戻ってきています。最初0だったのが10%も戻ってきていると考えると、大分いいのかなと個人的には思っています。もちろん少ないと感じる方もいると思いますが、それは感じ方だと思うので。
 今年の9月で楢葉町は町制施行60周年を迎えます。皆さんにご協力いただいて、いい式ができました。要覧を作ったり、記念動画を作ったり、とてもいい感じでした。
 先日、町内で生活している方を対象に町政懇談会を開催しました。実際に住んでいる人からは「そんなに不便じゃないよ」と。反対に、外にいる人が町内を見たときには「お医者さんが」とか「商店が」という意見が聞かれます。
 写真を撮っている自分から見ると、1年前に比べて、笑顔がとても多くて、町内が明るくなっていると感じます。

平 山:ありがとうございます。ちなみに、楢葉町の小中学校のことについても簡単に説明お願いします。

鈴 木:来年の3月で、いわき市中央台にある仮設校舎を閉じます。児童生徒は小中学校合わせて150人くらいで、震災以前の4分の1から5分の1になっています。役場のすぐ北側に新築した学校に、小中学校一緒の校舎で学校を再開することになっています。

平 山:いよいよ楢葉は学校機能が町内に戻るということですね。何人くらい子どもが戻るのだろう?

鈴 木:詳細な数字はいまお伝えできませんが。小中学校合わせて約40人、迷っているという人も同数くらい。戻らないという方はそれよりも多い状況ですので、最大60~70人くらいが戻ると予想しています。

平 山:楢葉に学校が戻って、そこから、「帰還どうすっか」という本格的な話ができるような木がしますね。ありがとうございます。
 楢葉町から北上して山の方にすっごい不便なとこがあるんですけども、奥の奥まで行くと、動物と山林をかき分けて、葛尾村というところがあります。葛尾村はどうですか。

【葛尾村】下 枝:今年の6月12日に避難解除になって、私も住所を葛尾に戻しました。私の実家は雪で屋根が潰れて更地になっていたので、現在は村営住宅の方に入っています。あけっぴろげに話すと、来年の3月までは家賃、水道費はタダ。なので、電気代以外はほぼかかっていません。村営住宅はもともとファミリータイプなので、一軒家の二階建てに一人で暮らしている状況です。
 帰ってみて、実際のところどうかというと、夜は真っ暗です。それから、イノシシを車で轢いてしまって、いま修理中です。
 元気なお年寄りが多いです。大体70人くらいの元気なじいちゃん・ばあちゃんがいて

平 山:葛尾に住んでいる人が70人?

下 枝:そう、大体70人。もしかしたら、福島県で、日本で一番小さい自治体かもしれません。葛尾では、歯医者さんが週に一回、午前しか再開していませんが、元気な高齢者が多いと、医療施設に関しても、要らないという話が出ています。なぜかというと、葛尾から15分のところに、富岡、旧都路村の診療所があって、そこに行けてしますからそんなにいらない。大きい病院となると、別につくらなくても、郡山まで一時間なので、「改めて村の中に作らなくていい」という話もあり、なるほどなと思いました。葛尾は双葉郡の中で一番北西にあるので、田村に近いんですよね。
 商店は未だに復活していません。有名な石井食堂も、来年3月に実際に住めるかと言われると結構キツいというのが現状かなと。買い物するには、前日に注文して、次の日宅配で届くという状況なので、大体の人はまとめて買い込んで村内に帰るという状況です。これを見て、昔、親が食料やお菓子を多く買って家に帰ってくるのを「なんでだろう」と思っていましたが、「なるほど、そういうことか」と合点がいきました。お酒を飲んでしまえば、買い物にもう出られないですから。
 それから、小中学校に関しては、現在小中学校合わせて約20人の児童生徒がいます。正直帰るかと言われると、帰らないという人が多いし、全員帰るかはわからない。けれども、行政としては下地は作らなくてはいけないということで、学校を建てることになっています。実際、本当に学校を建てる必要があるのかという議論もあります。
 また大きなところで言うと、村長が変わりました。今回は無投票でしたが、村長選は結構面白くて、葛尾に縁もゆかりもない人が立候補されて、なぜかと聞いたら「予算が双葉郡についているから、それで何かやりたい」と。良いか悪いかではなく、土地が第一ではなく、何かやりたいというベンチャー系の人が最近増えているなというのが正直な感想です。
 課題は、線量の不安よりも、過疎化など、今まであった課題が一気に進んだように思います。

 

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